INTERVIEW #14
坂口 真紀さん
架線アヤガキ
Interview with
a Forest Worker
もともと山が好きで、趣味で山登りをしてました。
山で働きたいなと思っていた時に、福岡の地下鉄の中吊り広告に掲載されていた林業の就業ガイダンスが目に留まりました。
そこではじめて山で働くことができること、木こりの存在を知ったんです。そこからはガイダンスや体験・見学には、もうたくさん行きました。
最初は福岡で探していたのですが、いろいろなご縁があって架線アヤガキを紹介してもらいました。
まず初めに、私は屋外で働いた経験がなかったので、3日間ほど体験させていただきました。
草刈りや先輩方の仕事を手伝う中で、林業をもっと知りたい、やってみたいという気持ちが大きくなっていき、架線アヤガキで働くことを決めました。
もう一つの決め手となったのが、私は緑の雇用という研修制度に則ってやっていきたいと思っていたので、そのことも社長に相談したんです。
社長は快く了承してくださって、フォレストリーダーの資格をとってくださいました。そのおかげで、働きながら研修に参加して資格の取得もできています。
今思うとすごく恵まれた環境でやらせてもらっているなあと、とても感謝しています。
前職でもどちらかというと男性が多い職場だったので、女性ということで引け目を感じることはありませんでした。元々山登りもしていたので、山の過酷な環境も知っていましたし。
それよりも今までずっとシフト制の会社で働いていたので、5日間平日全部働けるかとか、朝起きれるのかなとか(笑)そっちの方が心配でしたね。
あと、もしも林業が合わないってなった時に、今ある環境を全て手放していいのかなと、その点はずっと悩んでいました。
でもとりあえずやってみようと。やってから考えようって林業の世界に飛び込みました。
架線アヤガキでは、私が女性ということもあって現場に仮設トイレも準備してくれているんです。
現場が変わる時には仮設トイレも一緒に移動してくれています。その点は本当にありがたいです。
最初はきつかったです。
どれだけ対策をしても、夏はとても暑いですし、虫もたくさんいます。
ずっと『きつい』と『楽しい』が天秤にかかっている状態でした。
だいぶ仕事に慣れてきて、できることが増え、仕事への理解も深まりました。今は『きつい』よりも『楽しい』の方が断然大きくなっています。
たくさんありますが、薄暗い山を伐採して光が差していく様子など、山が綺麗になっていく光景を見ると達成感があります。
また専務の手を煩わせることなく、一人でできる仕事が増えてきて、ちょっとは役に立ててるのかなって、自分の成長を感じた時にやりがいを感じています。
知り合いの家の庭の木を切ったりすることもあります。
狩猟をやったりとか、射撃場のアルバイトにも行くこともあります。
緑の雇用の同期とバーベーキューをする時には、必ずジビエ肉を持っていってるんです。
緑の雇用で出会った仲間がいるということがとても心強く、きっと横のつながりも何もない中で働いていたら、挫折するのも早かったと思います。
はじめて林業で働く方は不安も多いと思いますが、緑の雇用や林業アカデミーといった研修プログラムなどの充実した制度を利用していただき、そこで出会った仲間を大切にしてほしいなと思います。
そして1年目はいくら勉強していても、現場に出るとわからないことが多いです。
とにかく素直に、たくさん教えてもらって、周りに甘えて。楽しんでやっていけばいいのかなと思います。
そうしたらどんどん仕事が見えてきて、きっと林業の様々な楽しさを発見できるはずです。
架線アヤガキ
坂口 真紀さん
福岡県出身
50代・3年目
前職はパティシエ
#伐採 #地拵え
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